輸送車内で泳ぐジンベエザメの安全を確認

株式会社海遊館

事業内容:水族館

所在地:大阪市港区

導入システム:小型水中カメラシステム

世界最大級とも言われる水族館「海遊館」様。大きなサメやエイが雄大に泳ぐ巨大水槽に訪れる人は誰もが感動します。中でも目を引くのが最長12mにもなるジンベエザメです。この案件では、ジンベエザメを輸送する水槽に取り付けるカメラの入替工事を行いました。

ポイント

  • 水槽と牽引車の配線を見直して、LANケーブル2本のみでカメラと録画機を接続。配線の削減に成功した。
  • 水槽側に設置した録画機を牽引車側からの操作を可能にした。

【体は大きく、繊細なジンベエザメを安全に輸送】

ジンベエザメの性格は、温厚でおとなしく、ちょっとしたことで怖がりやすいといわれています。体は大きいことに加えて繊細な気質の為、輸送中は特に気を付けなくてはいけません。その為、ジンベエザメを輸送する水槽には、既存のカメラ4台が取り付けられていました。

【既存のカメラ配線4台分の取り回しが一番のネックだった】

導入前の既存システムは、水槽側にカメラ本体のみが設置されていて、閲覧システムはすべてトレーラーとなる牽引車側に取り付けられていました。普段は水槽側と牽引車は別々に保管されており、使用する度に設置している4台分のカメラの配線を牽引車に接続する作業に追われていたそうです。取りまわす線が非常に多く、準備に時間がかかるので何か良い案はないか、と弊社にお声がけいただきました。

【水槽側に録画機を設置することで、配線の数を半分に削減】

「既存のカメラ配線4台分の取り回しが一番のネックになっていた為、輸送の度に苦労していた配線の手間を削減することを第一に考えました。提案内容は、録画機を水槽側に設置することで、水槽と牽引車の間にエクステンダーをかわし、LANケーブル2本のみでつなぐシステムでした。新システムを導入することで。配線の数は従来の半分に減りました。」

【アナログ画質からフルハイビジョンの高画質に】

設置場所は、水槽側に録画機収納用BOXを設置して(弊社施工外)、電気は水槽の動力から分割して使用(弊社施工外)します。牽引車側にはカーインバーター(市販品)を使用して電源を供給させました。機器は、水槽内には水中専用カメラを使用、再度の覗き窓には小型カメラを設置しています。アナログからフルハイビジョンカメラに機器を一新したため、画質が格段に向上しています。

【課題を解決できて】

「まず、ジンベエザメの輸送の度に苦労していた配線が半分になることで、配線作業がとても楽になりました。2本のLANケーブルを繋ぐシンプルな仕様なので、作業時間が短時間で済みます。他にもエクステンダーを使用することにより、マウスの操作線も伸ばせるので、牽引車側から録画機の操作が可能になったことも効率よく安全確認ができるようになったポイントです。」

輸送車での移動は、ちょっとしたことでも怖がりやすいジンベエザメにとっては、おそらくストレスがかかる行為でしょう。できる限り短時間でスムーズに移動できることが、ジンベエザメの健康と安全を守るためにも重要課題だと思います。